塩釜市魚市場で起きた不適切な取引について、水産物の流通に詳しい摂南大学の山本尚俊教授は「魚の国内市場の縮小や漁獲のコスト上昇など様々な要因が絡み合っている」と話しています。

摂南大学・山本尚俊教授「産地市場の集荷を担っている卸売業者の事業は、基本的に水揚げに来てくれる漁船に強く依存してしまう。」

塩釜市魚市場のような生産地そのものに立地する卸売市場を「産地市場」、仙台市中央卸売市場のように一大消費地の近くにある卸売市場を「消費地市場」と言います。山本教授は、全国から水産物が集まる消費地市場とは違って、産地市場は「いかに漁船に水揚げをしてもらうか」が重要だと言います。
摂南大学・山本尚俊教授「漁船が水揚げしに入港して、販売を委託してくれなければ、当然競り場に並ぶ魚も、取り引きする魚もないという状況も当然起こりうる。」