「メキシコ湾」を「アメリカ湾」と呼ぶトランプ政権の方針に従わないことでホワイトハウスでの取材を規制されている大手通信社「AP通信」は、取材規制は言論の自由を保障したアメリカの憲法に違反しているとして、トランプ政権の高官3人を相手取り、訴えを起こしました。

AP通信は21日、トランプ政権のワイルズ首席補佐官やホワイトハウスのレビット報道官ら高官3人を相手取って、ワシントンの連邦地裁に訴えを起こしたと発表しました。

ホワイトハウスはトランプ大統領がメキシコ湾の名称をアメリカ湾に改める大統領令に署名した後も、AP通信が記事で「メキシコ湾」と表記し続けていることを理由に、大統領執務室や大統領専用機「エア・フォース・ワン」でのAP通信の記者による取材を禁止していました。

AP通信は、この取材規制は表現の自由を保障したアメリカの憲法修正第一条などに違反しているとして、裁判所に対しホワイトハウスに取材規制の撤回を命じるよう、求めています。

そのうえで、「このような政府の統制と報復を許せば、すべてのアメリカ人の自由が脅かされる」と強調しています。