塩釜市魚市場を運営する卸売業者が漁船との間で不適切な取り引きを行った問題です。行政処分により卸売業者は、2月22日から1か月間魚市場で競りができなくなります。市民からは魚の価格などへの影響を心配する声があるものの、鮮魚店主は「特に影響はない」と話します。その理由とは…?

阿部航介記者:
「塩釜市魚市場で起きた魚の不正取引。あすから卸売業者が施設の一部を利用できなくなります」

この問題は、塩釜市魚市場を運営する卸売業者「みなと塩釜魚市場」が、2020年4月から2023年3月までの間、売上伝票の一部を架空会社の名義に書き換え、水揚げ代金の一部あわせておよそ1億4500万円を漁船に現金で渡すなどしていたものです。これを受け塩釜市はみなと塩釜魚市場に対し2月22日から3月21日までの1か月間、荷さばき所などの使用を停止する処分を下しました。この間、塩釜市魚市場では競りができなくなります。

JR本塩釜駅の構内にある鮮魚店です。22日からの魚市場の利用停止に、買い物客からは魚の価格や観光への影響を心配する声が聞かれました。

買い物客:
「(魚が)高くなったら困ります。なんでも値上がりでコメも高いわ、いろんなものが高くなってるから」
「冬場のおいしいものを楽しみにしている人が全国から来て、塩釜で『え、ないの?』となると、良いイメージで帰ってもらえなくなる。これを機にしっかり反省して今後(問題が)ないように取り組んでもらいたい」
「やっぱり経済が停滞するよね。(塩釜は)魚の街で影響がある。飲食店から何から」