麻酔もなく左足を切断 病院に響いた悲鳴

医療器具や医薬品は乏しく、現場は過酷を極めました。それは、医師や看護師だけでなく負傷者にとってもです。
逓信病院に隣接していた広島逓信局で被爆した沼田鈴子さんもその一人でした。
沼田鈴子さん(1994年取材)
「あんなひどい目に遭ってよく生きていたなって。生きることができたなって思う」
沼田さんは、倒壊した建物の下敷きになりました。
沼田鈴子さん
「建物の中にいて、下敷きになってね。足を、足首切断した。それで今度、放置していう間に足が腐った」
化膿が進み、左足首だけではなく、太ももから切断することに…。麻酔はなく、手術が行われ際には、病院中に沼田さん悲鳴が響いたといいます。