日本の学生長距離界を代表するエースの1人が玉野光南高校出身で青山学院大学陸上競技部の黒田朝日選手です。その黒田選手が来週(2月)24日の大阪マラソンで初めてのフルマラソンに挑みます。学生の日本記録も視野に。大分での直前合宿を取材しました。

“最強の駅伝男”が初マラソンに挑戦

箱根駅伝の常勝軍団、青山学院大学陸上競技部です。

「距離走組はいい動きで」
「1000mを10本の人は、上りでしっかり追い込んでいきましょう」

その中心にいるのは今月主将に就任した3年の黒田朝日選手です。部員らおよそ50人が参加した大分市での合宿。この日、黒田選手は初マラソンに向け、一人調整に臨みました。

(黒田朝日選手)
「自分のペースを崩さずにしっかりスタートライン立てるように」
「自分の力が最大限出せるように」

「最強の駅伝男」とも称される黒田選手です。

(青山学院大学陸上競技部 原晋監督)
「3区・黒田で先頭に躍り出て独走態勢を築ければ…」
(実況)
「ここで黒田スパート!」

去年10月の出雲駅伝で監督の期待通りチームを首位に押し上げる好走を見せると、11月の全日本大学駅伝では4区で区間新記録。そして先月の箱根駅伝・エースが集う花の2区でも。

(実況)
「黒田朝日、駒澤大学のエース篠原倖太朗に並んで抜き去った!」

驚きの区間新記録。青学の連覇に大きく貢献しました。それでも、本人は…

(黒田朝日選手)
「そうっすね、予定通りだなあという感じですかね。ちゃんと順位上げられてよかった」「大満足でした」

レースプラン通りだと、いたって冷静。大阪マラソンは初のフルマラソンです。しかし出場を決めた12月にはこんなことを口にしていました。

(記者)
「Qマラソンって興味ありましたっけ?」
(黒田朝日選手)
「むしろあんまり走りたくはなかったです」
「監督にかなり熱を持って説得されたので」

玉野光南高校時代に陸上を始めた黒田選手。3000m障害で活躍し、大学でもトラックや駅伝がメインだったため、最初はマラソンのイメージはなかったといいます。しかし、先月からは30キロほどの長い距離にも取り組みました。そして今月。青学の先輩・若林宏樹選手が初マラソンで学生記録を打ち立てたことで気持ちに火がつきました。

(黒田朝日選手)
「さすがだなって思いましたね」「やっぱりやるしかない」「頑張らなきゃなと思いましたね」「学生記録を目安に走れたらいいのかなと思います」