宮崎県日向市の元看護師の女性が、子どもや一般の人でも活用できる応急手当のマニュアルを自費出版し、91冊を市内の小学校に寄贈しました。
マニュアルは能登半島地震がきっかけで作ったということです。

応急手当のマニュアルを自費出版したのは、日向市の児玉莉佳さんです。

18日は贈呈式があり、児玉さんから、小学校へ寄贈する応急手当マニュアル「応急手当で命をつなぐ」が西村市長に手渡されました。

児玉さんは、東京の病院の救命救急センターで勤務経験がある元看護師で、DMATの一員して活動した経験もあります。

去年の能登半島地震でやけどを負った幼い子どもが、命を落としたニュースを知ったことなどをきっかけに、家庭での応急処置の重要性を実感。

企業の支援を受けて、応急手当マニュアルを自費出版しました。

(児玉莉佳さん)
「本当にちょっとした知識。私たちの救急をやっている側からすると。でも、そういうのを教わる機会がなかったりとか、学校でも教わるとかいうこともないですし、ただ、生きていく上では本当に必要な知識だなというのは、働いていた時から感じていました」

応急手当マニュアルは、B6サイズでおよそ70ページあり、備えておくといいものや血を止める方法、それに、ずれない包帯の巻き方などをイラストや写真をまじえて分かりやすく紹介しています。

(児玉莉佳さん)
「何かいざあった時には『これさえ見ればできるね』というようなものにしてもらいたいし、日常とは違うことが災害時には起きるという非日常を考えていくことを日頃からやりましょうということを本当に声を大にして言っていきたい」

児玉さんは、南海トラフ地震の発生が危惧される中、1人1人が自分の命を守れるよう、今後は、直接指導する勉強会を開催するなどしていきたいとしています。