ミャンマーにある中国系犯罪集団の特殊詐欺拠点に監禁されていた日本人の16歳の少年が、「命令に背いた罰として腕立て伏せをさせられたり、電気ショックを受けたりした」と証言していることが新たに分かりました。

ミャンマー東部ミャワディの特殊詐欺拠点に監禁されていた日本人の16歳の少年は今月12日、タイ当局に保護され帰国しました。

タイ当局関係者によりますと、少年は高校生で、秘匿性の高い通信アプリ「テレグラム」を通じて海外の仕事に応募し、去年12月に1人でタイに入国。その後、別の人物が手配した車で国境周辺の街に向かい、ミャンマーへ渡ったということです。

犯罪集団の拠点では、警察官や検察官などを装い、日本人を標的にした詐欺を強要され、中国人らの命令に背くと「腕立て伏せをさせられたり、電気ショックを受けたりした」ということです。

ミャンマーの特殊詐欺拠点をめぐっては、1万人以上の外国人が監禁されているとみられ、タイ警察幹部は「ほかにも多くの日本人がいる」としています。