「白紙」となったホンダと日産の経営統合。その「日産」に水面下で近づいているとされているのが、台湾の「鴻海精密工業」です。狙うのは“車のスマホ化”。スマホのような次世代の車のカタチとは?

歩み寄る台湾の鴻海 “協業を提案”

ホンダと日産の経営統合が“破談”と報じられてから1週間。それぞれのトップが13日夕方、初めて言及しました。

ホンダ 三部敏宏 社長
「経営統合に関する協議・検討を終了することに両社で合意し、本日両社取締役会での決議をもって正式に決定した」

日産自動車 内田誠 社長
「(ホンダの)完全子会社となった場合、我々にとって自主性はどこまで守られるのか、日産が持つポテンシャルを最大限引き出すことができるのか、私たちは最後まで確信を持つに至らず、この提案を受け入れることができなかった」

意思決定など経営のスピードを優先するために統合協議を見送ったと説明した両社。また、日産の内田社長にはこんな質問が投げかけられました。

ーー鴻海が経営への参画を水面下で検討しているといった報道もあったが、今後の協業に向けての基本的な考え方は?

日産自動車 内田 社長
「鴻海社の我々に対するアプローチの件ですか、一部報道でいろいろ私も目にしているが、実際に当社のマネージメントレベルと話をしたというケースはない」

日産を買収するという観測も出ている台湾の大手電子機器メーカー「鴻海精密工業」。鴻海の幹部が1月、日本を訪れ、日産側と接触していたと台湾メディアが報じていました。

鴻海精密工業 劉揚偉 会長
「鴻海にとっては買収案でなく協業です」

鴻海の会長は12日、日産との協業を強調しました。