花巻市石鳥谷町で、手作りのつるし雛を展示する恒例のひなまつりが始まりました。作り手の女性グループの高齢化に伴い、2025年が最後の開催です。

13日始まった「八日市つるし雛まつり」は、地域の女性たちが手作りしたつるし雛を展示する恒例の催しで、会場には100基を超える色とりどりの作品が展示されています。
つるし雛は紅白の輪に7本の糸が吊るされ、その1本1本に7個、合わせて49個の人形などがついたひな飾りです。
『草履』は足が丈夫になるように。『竹の子』は大きく育つように。など飾りにはそれぞれ意味があり、子どもの健やかな成長を願っています。
2025年で20回目の節目となったこのひなまつりですが、惜しまれつつも今回が最後の開催です。

つるし雛を作る地域の女性グループ「八日市つるし雛同好会」は、メンバーの多くが70代を迎え、集まって作品を作り続けることや展示の準備をすることが難しくなったため、今回での終了を決めました。
初日となる13日は、さっそく会場を訪れた人たちが見納めとなるずらりと並んだつるし雛を写真に撮っていました。
(訪れた人は)
「残したいですよね。感激です。これほどのものを作る努力。そして作っている人の顔が浮かびそうですよね」

(八日市つるし雛同好会 代表 髙橋多美さん)
「『きれい』『すごい』という言葉が一番耳に響いてくる。見てばかりいないで『私も作りたい!』という気持ちになってほしい」
作り手が気持ちを込めた温かみのある作品が並ぶ八日市つるし雛まつりは、3月3日まで花巻市石鳥谷町の八日市いきいき交流館で開催されています。