アメリカのトランプ大統領が、イスラム組織ハマスとイスラエルの停戦合意の破棄を示唆したことをうけ、ハマスの幹部は「脅しの言葉に価値はない」などと述べ、合意を尊重するよう求めました。

トランプ大統領は10日、ハマスが人質の解放を延期すると発表したことをうけ、「15日12時までにすべての人質が解放されなければ、停戦を取りやめるよう言うだろう」などと停戦の破棄を示唆しました。

これをうけて、ハマスの幹部はロイター通信の取材に対し、「脅しの言葉に価値はなく、問題を複雑にするだけだ」などとトランプ氏の発言を非難しました。さらに、「双方が尊重すべき合意があり、それが人質を連れ戻す唯一の方法だということを忘れてはならない」などと述べ、イスラエルに対し停戦合意を順守するよう求めました。

ハマスは、ここ数週間でイスラエルによる合意違反が相次いだために人質解放の延期を決めたとしていますが、「扉はまだ開かれている」などとする声明を出すなど交渉の余地を残していて、今後、停戦合意が継続されるかが注目されています。