週末にかけて山口県内を襲った、長く強い寒波は交通を中心に県内各地に大きな影響を与えました。
道路凍結による交通事故は380件に上りました。
7日夜、新潟県と石川県に今シーズン初となる「顕著な大雪に関する情報」が相次いで発表されました。新潟市は、6時間で44センチという観測史上最大の大雪に見舞われ、新幹線など交通にも大きな影響が及びました。
交通への影響は山口県も例外ではありませんでした。

事故処理中の警察官が、スリップした大型トラックにはねられ死亡しました。
(画像は山口県警提供)
警察によると、7日午後11時40分ごろ、岩国市周東町の国道2号で路面凍結による事故を処理していた県警自動車警ら隊の山口直人巡査長が、大型トラックにはねられました。市内の病院に運ばれましたが、およそ2時間半後に死亡しました。
大型トラックの運転手は、「スリップした」と話しているということです。
山口巡査長は、警察官として勤務しながらレスリングの全日本社会人選手権で3連覇するなど活躍していました。

また、8日未明には、山陽小野田市山野井の国道2号で一時トラックなど数十台が立ち往生しました。国土交通省山口河川国道事務所によると、当時、路面は凍結していておよそ5キロにわたり渋滞したということです。
立ち往生は8時間後に解消されました。

警察によりますと、路面の凍結や積雪の影響による交通事故は、4日から8日にかけて県内で380件発生し、そのうち人身事故が8件。1人が死亡し、9人がけがをしました。380件の事故のうち165件で、スタッドレスタイヤやチェーンなどの滑り止めを付けていない車両が関係していたということです。
車社会の山口県ですが、雪が積もることが少ないエリアも多く、道路凍結の危険性を改めて認識させられる寒波襲来でした。