■前線の兵士を独自取材 ウクライナ反転攻勢の3つのワケ

私たちは、前線の部隊にいるウクライナ兵に話を聞くことができました。

前線部隊のウクライナ兵
「ここは(ルハンシク州)リシチャンシクの近くです。具体的な場所は言えません。『第1線』にいます。『ゼロ線』が最前線で、その後ろに『第1線』があります」

ロシア支配地域にいるという男性。軍医としての活動が主な任務ですが、必要があれば武器をとることもあります。



前線部隊のウクライナ兵
「手りゅう弾もあります。危ないので使わないようにしていますが、持っています。自己防衛のためです。ここはいつも危険です。3か月前にここに来た時、私がいた場所の近くに2回も着弾がありました。命中したら死んでいました」

男性は侵攻前、家族と首都・キーウに住んでいました。
日本文化が好きで日本に行きたいと思っていましたが、2022年3月に自ら志願してウクライナ軍に入隊しました。

ウクライナ軍の反転攻勢には、3つの理由があると話します。



前線部隊のウクライナ兵
「3か月前は(兵器の量が)ロシア軍10に対しウクライナ軍1でした。その後、弾薬や兵器の数が徐々に増えました。以前は砲撃の精度だけが上回っていましたが、今は数でもウクライナ軍が上回っています」

まず、兵器の量が増えたこと。欧米からの兵器が届き始め、9月に奪還したハルキウ州の要衝・イジュームでもロシア側の武器を入手できたと言います。

さらに・・・



前線部隊のウクライナ兵
「偵察活動がうまくいっているし、現地住民も協力してくれています。私たちは必要な情報を得ているのです」

2つ目に偵察活動でロシア軍の情報を得ていること。

3つ目に現地の住民が軍の活動に協力してくれていることがあると言います。

ーー反撃が成功し皆さんは喜んでいる?

前線部隊のウクライナ兵
「どうでしょうね…戦争だし、反撃の時は死傷者が増えます。でもこの反撃は必要なことですし、みんな成功を心から祈っています。喜ぶというより…興奮状態という感じかな」