ただ実は、蔵元によっては使い切れずに廃棄している場合もあるといいます。
そこで、活用の幅を広げるこんな取り組みも。
「こんにちは~」
この日、諏訪市にある酒蔵を1人の男性が訪れました。
「よいしょ」
「これ酒かす。しかもしぼりたて」
もらった酒かすを持って、向かった先は…
塩尻市で営む、養鶏場です。

2024年の春から、ニワトリのエサに酒かすを混ぜて与えています。
しばた養鶏 柴田勝さん:
「フンの臭い(の低減)もそうだし、冬で寒くなって食べさせるものも工夫していかなければならないんだけど、(栄養の高い)酒かすが豊富に出る時期に突入するのはすごくありがたい」
持て余した酒かすを活用できるのは、酒蔵にとってもうれしい連携です。
酒ぬのや本金酒造 宮坂ちとせさん:
「昔は漬物に使われることが多かったが、今は少なくなってきて処分していくしかないですね。でも栄養もあるし…なかなか活用法が生み出せなかったのでありがたい」
栄養豊富な酒かすは、ニワトリが生む卵にもいい効果が期待できるかもしれないといいます。
しばた養鶏 柴田勝さん:
「酒かすを食べた(ニワトリの)卵がどういった栄養価とか、うまみ成分があるかを調べて、販売経路につなげることを目指している」

今後の活用に大きな可能性も持つ酒かすは、この時期ならではの“旬の恵み”。
まだまだ寒い冬の食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか