コメの価格高騰が収まらないなか、農水省が備蓄米を放出できる方向に舵を切ったことについて、JA全中の会長は「生産者の手取りに影響がないようにすることも重要だ」と注文をつけました。

農水省はこれまで、「備蓄米」は不作や災害などの緊急時のみ放出するとしてきましたが、流通が混乱した場合も条件付きで放出できるよう、先週、制度を見直しました。

これについて、全国の農協を束ねるJA全中の山野会長は次のように述べました。

JA全中 山野徹 会長
「今回の政府の備蓄米の買い戻し条件付き販売は、業者間のスポット価格を落ち着かせる意図があるもの。一方、相対取引価格が下落し、生産者手取りに影響することのないようにしていくことも重要」

コメの流通量の増加で価格が下がることに警戒感を示したうえで、「生産者が納得でき、消費者にも理解してもらえる適正な価格を求めていきたい」と述べました。