予備役動員への反発ばかりに注目は『ロシア軍を過小評価か』

――先ほどからロシア国内で動員されたくない人たちが逃げているという話でしたが、動員への反発にばかり注目していると、『情勢を見誤り、ロシア軍の勢力を過小評価することになる』と、これはどういうことでしょうか?
「西側メディアは抗議デモやジョージア国境付近の報道が多いのですが、つぶさに私はロシア国内を見ていますが、むしろ予備役招集に応じられる方が多い。愛国心で応じて戦地に出向く、報酬も高いですので、それを送り出す、『頑張っておいで』という報じられ方もあります。つまりこの半年で例えば、『制裁がロシアに効くんじゃないか』『ウクライナが進撃してるんじゃないか』という報道もありましたが、ロシア国内は戦いを求める人が多いんです。ですからプーチン大統領はそれに支えられている。今回も支持率が下がっていますが、半数以上60%~70%はプーチン大統領を支持している。まだまだ『ファイティングポーズ』ロシアは戦おうとしていますので、反発ばかり見ていますと、情勢を見誤ることにならないかと私自身は危惧しています」
――4州の併合、部分的動員で今後の戦況はどうなるんでしょうか?
「戦況が読みにくい状況となり、予測は難しいです。なぜ住民投票と予備役招集を行ったか、それは軍の立て直しがメインだと思います。時間がかかるので、予備役招集の時の演説に核の脅しを使ったんですね。『核を使う』ということを見せるとウクライナ軍の進撃のスピードが弱まる可能性がある。アメリカなりNATO諸国が武器を供与することも、思いとどまらせる可能性がある。ドイツなど昔の東ヨーロッパの国を見ていますと、親ロ派の方々がいらっしゃるんですね。そこに私は情報工作を行ってくる可能性もあります。そして核の脅しをどんどん言うことによって、時間稼ぎをして、立て直し、また退避するということを私は考えています」
(2022年9月30日MBSテレビ「よんチャンTV」より)














