岩国市と広島・大竹市を結ぶ岩国大竹道路に計画されている「山手トンネル」について、反対する住民の会が、建設取りやめを求める文書を国に送りました。

岩国大竹道路は、国道2号の渋滞緩和などを目的に、大竹市小方から岩国市山手町までの9.8キロが計画されています。

「山手トンネル」は室の木台団地の地下を通る予定ですが、地盤沈下の不安があるとして団地の自治会では、これまでも建設に反対する声が上がっていました。

先月、住民101人でつくる「建設反対住民の会」が、国土交通省山口河川国道事務所あてに計画の中止を求める文書を送りました。

住民の会では地質学の専門家の意見も踏まえたとしていて、「トンネル工事の掘削で地下水位が大幅に低下して地盤沈下し、家屋の沈下や傾斜の可能性がある」と指摘。「住民の生命や身体の安全が侵害される危険性が高い」として中止するよう求めています。

岩国市室の木台自治会長・臼井正徳さん:「トンネルに対して非常に不安な中で20年近く頑張ってきた。この団地は道路も広くていい団地。元の団地に戻してほしい」

1か月以内の回答を求め、計画を中止しない場合は、建設差し止めを求める仮処分の申し立てを検討するとしています。