「流通の多様化が影響」個人に業者…増えるコメを集めるプレーヤー

井上貴博キャスター:
市場に数が少ないうちはあまり売りに出さず、手元に残しておくという、コロナ禍のマスクに似た現象にも感じます。

やはりJAを通さずに売るルートが増えたなど、流通の多様化も背景にはあるのでしょうか。

宇都宮大学 小川真如 助教:
まさに流通の多様化が今回、影響したと思われます。

また、個人で購入する人もいたり、新規の業者も入ってきている状況で、とにかくおコメを集める人たちのプレーヤーが増えてきたという点が大きな要因だと思います。

その結果、農林水産省としては把握できていない部分が大きくなったということです。

井上キャスター:
やはり小さいところが増えてきたので、政府としてもあまりグリップできない部分があるということにもなるわけですか。

オンライン直売所「食べチョク」秋元里奈 代表:
約2か月前に生産者から、産地で新規の業者が「JAさんよりも高い価格で買うから」などと言って、かなり買っていて「うちのおコメ全部なくなっちゃいました」という声がありました。

また、農家が価格を少し上げていたりする傾向もありますが、農家の手取りが上がるという意味ではいいと思います。

ただ、価格を吊り上げすぎてしまうなど、マネーゲームみたいに、コメというインフラが使われてしまうのは、どうなのかなと感じます。

ホラン千秋キャスター:
流通が多様化して、今まで手に入らなかった農家の農作物が消費者の元に届くことはいいことだと思います。

そもそも、すべての値段が上がっているところを差し引いたとしても、流通で大きな変化があるのは、価格高騰において気にしているんですね。

オンライン直売所「食べチョク」秋元里奈 代表:
今回の生産直売では、そんなに大きなシェアではないんです。おそらく新規参入でも、比較的量を扱えるような、資金体力のある業者が買っているのではないかと思います。