女性ホルモンの減少をきっかけに、動悸やめまい、気分の落ち込みなどがおきる「更年期」。症状は人によって様々ですが、悩みを周囲に話せず一人で抱え込んでしまう人も多いといわれています。そんな女性たちの力になりたいと、更年期の症状に特化したオンライン診療を始めた研究者がいます。

▼OIST客員研究員 オリガ・エリセーバさん(医学博士)
「更年期は悲しい苦しい一人旅。想像してみてください。突然、登山しないといけなくて準備もなし、機材もなし、ガイドもない。その旅は10年間続く。結構ゾッとすると思うんです」

働く女性たちに向けて優しく話しかけるオリガ・エリセーバさん。この日、県内の企業で女性の健康をテーマに研修を行っていました。

▼参加した女性
「更年期はそういうものだと思っていたマインドセットがあったので、更年期障害だから病院にいこうとか、誰かに相談しようという考え自体がなかった」

▼参加した女性
「私は30代で、まだ更年期は意識していなかったんですけど、今回話を聞いて、知らないうちに始まってるんだなと思ってより身近に感じました」



「更年期」とは、おおむね45歳から55歳の閉経前後の10年間を指します。症状の程度は人によって様々ですが、女性ホルモンが急激に減少することで心身に様々な不調が現れます。

ベラルーシで生まれ、医学部を卒業後、1996年に来日したオリガさん。沖縄科学技術大学院大学(OIST)の免疫学者として最先端のがん研究に取り組んできました。

▼OIST客員研究員 オリガ・エリセーバさん(医学博士)
「かわいいでしょ?こんなに小さい細胞たちに私たちは命を守られていると考えるとかわいい。生きている細胞たちだから、私はすごくかわいいと思います」

研究者として順調にキャリアを積む中、オリガさん自身も40代の頃に、頭痛やめまいといった更年期症状に悩まされました。