中居正広さんと女性のトラブルをめぐるフジテレビの問題。
問われたのは女性からの訴えに適切に対応していたのかということです。
テレビ局などメディア業界は、女性や性の問題をどう扱ってきたのか?現場を取材しました。
フジテレビ 10時間を超えた会見も…「週刊文春」が訂正 元BPO副委員長「根拠を説明する必要がある」

1月27日、フジテレビが行った会見は10時間を超えた。
フジテレビ 港浩一前社長
「今回、人権コンプライアンスについての対応を誤り、女性への会社としての対応が至らず、放送業界の信用失墜にも繋がりかねない事態を招いてしまったことについて、深くお詫び申し上げます」
2024年12月発売の「週刊文春」の報道。
別の週刊誌報道を引用し、女性と中居氏とフジテレビ編成幹部A氏の3人で会食する予定だったが、A氏がドタキャンし、トラブルが発生したと報じ「女性を食事会に誘ったのはA氏」だと記している。
女性の知人(2024年12月発売の「週刊文春」より)
「『Aさんに言われたからには断れないよね』と、参加することにしたのです」
しかし、2025年1月発売の記事には・・・
「あの日、X子は中居さんからA氏を含めた大人数で食事をしようと誘われていました」
女性を食事会に誘ったのは、「A氏」ではなく「中居氏」と変えられていた。
週刊文春が訂正を発表したのは、フジテレビの会見翌日だった。
女性を誘った人物が変わったことをどう考えるのか?
「週刊文春」編集部に回答を求めると…

「週刊文春」編集部の回答(報道特集の取材に対し)
「取材により『X子さんはA氏がセッティングしている会の“延長”と認識していた』ことが判明しました」
「A氏が件のトラブルに関与していた事実は変わらないと考えています」
1月30日、フジテレビの清水賢治社長は…

フジテレビ 清水賢治社長 
「私は『なぜあのタイミングで(訂正を)出したのかな』というのが一番疑問に思ったところです」
「1月6日に実は分かっていたということで(会見は)一連の週刊誌報道がベースとなるような質疑応答に終始してしまうものですから、その基盤となっているベースがどういうファクトだったのか。ベースが崩れる、ベースにほころびがあると上に乗っかってくるものが崩れてしまう」
BPO青少年委員会にもいた加藤理氏は、文春には訂正の根拠を説明する必要があると話す。

元BPO青少年委員会副委員長・文教大学教授 加藤理氏
「(文春の)訂正した内容をもう1回ちゃんと、どうしてそう言えるのか、その検証もちゃんとしなくてはいけない。(A氏が)誘わなかったとしたら、その前提が崩れることがいくつかあるので、ここが大きいと思います」
「あたかも、それ(記事の内容)は真実のように1人歩きをしていくわけで、そこからさらにまた新たな世論がどんどん拡散される。裏付けを取る報道側の責任は非常に大きいと思います」
一方で、文春の訂正に注目が集まり、フジテレビの抱える問題が見えづらくなることを危惧する。
元BPO青少年委員会副委員長・文教大学教授 加藤理氏
「『文春が間違っていたからフジは問題がなかった』ではなくて、フジの人権意識の問題とか、その後の対応の問題というのは、この文春のことと少し切り離して考えなくてはいけない」
 
   
  













