アメリカで起きた旅客機と軍のヘリコプターの衝突事故で、管制官の音声が公開されました。事故の原因にせまる注目点を専門家に聞きました。
ワシントン近郊の空港で起きた旅客機と軍のヘリコプターの衝突事故。「アースカム」公開の映像にも、その瞬間が写っています。
乗客60人と乗員4人を乗せた旅客機は空港近くのポトマック川に墜落したもので、乗っていた人々の生存は絶望視されています。乗客の一人と親しかったという人は…
親友が旅客機に搭乗
「2月の初めに一緒にカフェで会う予定でした。現実とは思えない」
旅客機にはロシア出身のフィギュアスケートの元世界チャンピオンの夫妻も乗っていたとみられてます。
リレハンメル五輪 フィギュアスケート女子銀メダリスト ナンシー・ケリガンさん
「どう受け止めたらいいのかわからない。ごめんなさい。だからここに来たんです」
事故をめぐっては、少しずつ情報が出てきています。事故が発生した際の管制官の指示の内容が音声で公開されました。
管制官
「CRJ(旅客機)が見えますか?CRJの後ろを通過してください」
2機が接近していることに気がついた管制官がヘリコプターに向けて、旅客機の「後ろを通過する」よう指示。しかし…
「なんてこと…」
「管制塔、見ましたか?」
この件についてNBCテレビなどは、管制官が事故当時、旅客機の管制を担当しながら、同時にヘリコプターへの指示も出していたと報じました。
管制の指示は通常、2人で行っているとされていますが、FAA=連邦航空局の規定では1人で行っても問題ないとしています。実際はどうなのでしょうか?
航空評論家(元日本航空機長) 小林宏之さん
「管制官は基本的には1人で担当しています。1人で自分のエリアの何機かを担当していますが、非常に混雑した空港、あるいは時間帯により混雑している場合は2人で。1人はいろんな指示を出しますが、1人はそれを見逃しがないか、間違いがないか、後ろからスーパーバイザーしています」
専門家は、基本的には1人で担当することは問題はないとの見方を示しています。
一方、トランプ大統領は管制官の資質をめぐり、バイデン前政権が進めた「多様性を重視した人事採用に大きな問題がある」などと発言し、記者から質問が飛びました。
アメリカ トランプ大統領
「(Q.今回の事故に人種や性別が関係しているということか?)わからないが、無能さが関係したかもしれない」
この「管制官の資質に問題があった」とする発言については…
航空評論家(元日本航空機長) 小林宏之さん
「ワシントンっていうのは非常にセキュリティも厳しいところですし、非常に飛行機の数も多いですから、十分訓練して、それから優秀な人が担当していますので、(『資質なし』には)あたらないと思います」
事故から24時間以上が経過。国家運輸安全委員会は30日、旅客機のブラックボックスを回収していて、この解析により、当時の状況がわかるといいます。
航空評論家(元日本航空機長) 小林宏之さん
「秒単位でわかりますので、それで初めて言える事実というのがわかってきますので、そこで原因は何であったかということが解明されます」
小林さんは「航空機の事故は、いくつかの不具合やトラブルが重なって起こるもの」だとしており、その原因究明が待たれます。
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