10月に入り、様々な商品の値上げが発表され「値上げの秋」の到来となっています。消費者にとって大きな痛手となる一方、小売店も対応に苦慮するなど深刻な影響が出始めています。


(熊澤梨花記者)
「10月に入り、こちらのスーパーではケチャップやマヨネーズなど、調味料の値段が、10円から20円程度上がっているといいます」


岡山市北区のスーパーマーケットです。今年は「原材料価格の高騰」や「急激に進んだ円安の影響」で、さまざまな商品の値段が上がり続けていて、今月はそのピークを迎えています。


(買い物客)
「献立を、毎日ではなく一週間単位で考えている」
「ビールを買いました。ビールは上がるでしょう」


「(Q値段が上がるのはどうですか?)きついですね」


帝国データバンクによりますと、10月に値上げされる食品の数は約6700品目と、今年最多となっています。


今まで価格を維持してきたビールなども今回は含まれていて、メーカー出荷時の価格が上がったため、小売店も値上げせざるを得ない状況です。ただ、こちらのスーパーでは、まだ表立った値上げをしていないということです。


(グランドマート津高店 岡本和恵さん)
「津高店というのが競合地区の中なので、なかなか販売価格には転嫁できなくて、やはり競合との様子を見ながら上げていくという状況になっています」


食料品などの値上げにより、家計への負担は1世帯あたり年間約7万円増える見込みですが、消費者だけではなく小売店も苦戦を強いられているのが現状です。


(グランドマート津高店 岡本和恵さん)
「なるべく当社で在庫を抱えて、お客様に同じ価格で提供する努力はしているのですが、苦しさはありますし、11月・12月の年末商戦に向けて海鮮なども大きな値上がりの予測が出ているので、本当にどうなっていくのかなと」


来月以降、価格上昇の波はひとまず落ち着く見込みですが、乳製品などは年末にかけてさらなる値上げが予定されていて、しばらくは油断できない状況が続きそうです。