「覆工コンクリートは厚さ足りなくても問題ない」

しかし、浮き彫りになったのは経験豊富と言うには程遠い実態でした。社内でのヒアリングでは、『覆工コンクリートは、化粧コンクリートのようなもので厚さが足りなくても問題ない』と発言、岩盤などの計測に関しても、レーダーなどを用いるなど客観的な計測を行わずに目視のみで『この山なら崩れないだろう』という判断で工事が進められていたということです。
また、こうした一連のコンクリートの厚さ不足などに関する施工不良は現場所長から本社へは全く報告がされていませんでした。報告書の中では、現場所長が『本社に報告をしても社内にトンネルの専門家がおらず、現場任せになるので、自ら問題などを収めないといけないと思っていた』などと認識していたということです。














