「もう、ああいうこと2度としちゃいけない」
『EMERGENCY SIGNALING MIRROR』と書かれた鏡。
機体から脱出した搭乗員が使うもので、太陽の光を反射させて味方の救難機などに位置を知らせるものです。

80年前のあの日、墜落してきたB-29から、様々な破片や備品が自宅前の畑や周辺に落ちてきたと言います。
鏡を手元に置きながら話をする降矢さんは、紛争が続いている今の世界を憂いていました。

降矢量男さん:
「テレビや何かで飢えた人や震えながら喋る、その姿を見ると哀れでね。本当、自分がそうなってるみたいな感じ」
記者:
「80年前のご自身と重なりますか?」
降矢量男さん:
「重なるね…」
「今だって、わからないよ。戦争が始まるかもわかんない。もう、ああいうこと2度としちゃいけない」
(戦争体験を語ってくれたもう1人の証言者・奈良木六さんは2021年1月に91歳で他界しました)
【前編/後編の後編に続く】