注目は「大統領令」 「支持者を優遇」や「スケジュールF」100の政策転換を目指す?

良原安美キャスター:
就任式の大半は寄付で運営されますが、中林教授の注目ポイントは”大統領令の署名“です。
初日からアクセル全開と言われているトランプ氏は、現地メディアのインタビューに「独裁者にはならない。初日を除いては」と発言。そして、就任直後に約100本の大統領令に署名を表明しています。

この『大統領令』とは、大統領が政府機関や軍などに出す命令のことで、議会の承認が不要です。以前から公約に掲げていた関税の引き上げや、不法移民の強制送還などの実現に動く方針です。
これ以外にも中林教授は、2021年の議会襲撃で有罪となったトランプ支持者への恩赦に関する「支持者を優遇」や「スケジュールF」と呼ばれている気に入らない官僚にFランクをつけて大量解雇する大統領令に署名する可能性を指摘しています。

ホラン千秋キャスター:
どんなときも不確実性はありますが、トランプ大統領のときは不確実性がかなり高まるということもありますよね。
ハロルド・ジョージ・メイさん:
1期目の経験やこれだけの選挙での勝利など、やはり自信が違います。
いま100本の大統領令への署名の話が上がりましたが、海外の報道では200本という数まで膨れ上がっています。200本がどれぐらいすごいかというと、バイデン大統領が4年間で162本に署名をしました。また、オバマ氏が8年間で276本なので、200本というのはかなり大きな数です。なのでこれは、トランプ氏の自信の表れでもあると思います。
井上貴博キャスター:
アメリカ国民がトランプ氏に期待することはなんだと思いますか?
ハロルド・ジョージ・メイさん:
支持者に関しては、「何かを変えてくれる」ではなく「全て変えてくれる」っていう期待があると思います。
トランプ2.0で言われてるのは「どこが変わるんだろうか」ではなくて、「どこが変わらないんだろうか」という議論の方が進んでいます。トランプ氏は、掟破りのようなことをする、ニュース性・話題性のあることが大好きな人なので、どうなるのでしょうか。
===============
〈プロフィール〉
ハロルド・ジョージ・メイさん
日本コカ・コーラ副社長やタカラトミー社長など歴任
現在パナソニック社外取締役 アース製薬社外取締役など