母と祖母を亡くした医師
この地すべりで大切な家族を亡くした遺族もいます。中村順一さん(59)。中村さんは当時29歳で大阪市内の医療機関で医師として働いていました。地震発生時は大阪市内の自宅にいましたが、仁川町の実家と連絡が取れず、祈るような思いで戻ったといいます。
(中村順一さん)「大阪市内は本当に普通に、信号が止まっているとかそういうのも無く、普通に病院にもいけたので。病院に着いたのが8時台だと思うが、世の中でえらいこと起こっていると認識せずに病院に行きました」
『命にかかわることはないだろう』そう思っていた中村さんでしたが、実家へ近づくにつれて、被害の大きさを感じ始めたといいます。
「10年近く実家に帰ったり、意識してるそこの景色ってあるんですけど。その景色が無くなっていて、その時に初めてびっくりした。大変なことが起こってるのかなと」