長野県内は9日の夜から新潟県境などで雪となり、小谷や野沢温泉では積雪が1メートルを超えました。
豪雪地の栄村で取材しました。


9日の夜から雪が降り続いた県境の豪雪地・栄村。


橋詰記者:
「10日午前10時ごろの栄村です。先程から雪は降ったり止んだりを繰り返しています。そしてこちら、かかれて積み上げられた雪は3メートルを超えています」

村の中心部では、住民が除雪作業や屋根の雪下ろしに追われていました。

2024年は暖冬で雪が少なめでしたが、今年は様子が一転しています。

除雪作業をしていた男性:
「今年の方が多いな、去年は少なかったよ」

雪下ろしをしていた男性:
「多い、多い、全然多い。去年この家は1回も下ろさなかった」

村によりますと、10日午前9時までの24時間に15センチの雪が降り、10日午前9時の積雪は1メートル35センチ。

本格的な冬を迎えている一方で、特徴的なのが雪の「湿り気」です。

雪下ろしをしていた男性は:
「湿っていてちょっと重いんだよ。だからここ(雪下ろし)初めてやるんだけど、2回3回順番にやらないと、下の方がすごい圧縮されている」

雪が重くて大変という人もいますが、雪かきをしていた女性からはこんな声も…。

雪かきをしていた女性は:
「湿り雪、水分を含んだ雪です。普通スノーダンプに雪がくっついて大変なんだけど、(雪かき)しやすいんです」
「12月いっぱい、よく降りましたね、やっぱりそれも湿り雪で大変ですけど、くっつかないだけ楽」


集落には昔から雪を流しやすいように水路が引かれていて、かいた雪は、その中に入れていきます。

雪かきをしていた女性は:
「昔から私の父も私も、除雪機は使わない」

雪国の知恵が受け継がれる一方で、課題もあります。

雪下ろしをしていた男性は:
「なかなかね、(雪を)掘る人もみんな高齢になって、だめだめ、疲れちゃって…」

朝早くから除雪作業をしていたというこちらの男性も…。


除雪作業をしていた男性は:
「いくつに見える?俺80(歳)。やり手がない。栄村人間がいないから。だから80になって俺より上の人もまだやっている。弱ったものだ」

地域全体での支え合いが冬の生活には欠かせません。

雪かきをしていた女性は:
「大変ですけど、ここへ住んでいる以上、雪と無関係ってわけにはいかないもんね」

村では11日の明け方にかけて断続的に雪が強まる見込みで、住民たちは引き続き雪を気にかけながらの日々となりそうです。