信号の見落としや脱線事故などが相次ぐ熊本市電。検証委員会が報告書をまとめ、熊本市の大西一史市長に提出しました。

大晦日には脱線事故が発生するなど去年(2024年)、16件の運行トラブルが相次いだ熊本市電。こうした状況を変えるため、熊本市交通局は外部有識者による委員会を設置し、事故の検証や再発防止策を話し合ってきました。

その検証報告書がきょう(1月10日)、大西市長に提出されました。

インシデント等に関する検証委員会 吉田道雄会長

インシデント等に関する検証委員会 吉田道雄会長「どうせ言ってもだめだとか、どうせやってくれないとか、逆に言ってるのに分かってくれないとか」

委員会は、部署間のコミュニケーション不足と信頼関係の希薄さが問題の根底にあるとし、風通しの悪い組織風土が問題解決への取り組みを阻害しているとしました。

また、経営改善を優先した結果、設備投資の遅れや運転士不足を招いたとも指摘。大西市長は市交通局の運営に自らも関与する考えを明らかにしました。

熊本市 大西一史市長「経営再建を重視してきたツケは相当大きいと思います。職員と経営層やマネジメント層の信頼関係はこれから再構築されていくと思います」