チャンネル登録者は約3200万人 「世界一のPodcast」の影響力

トランプ氏はこの選挙期間中に、かなりPodcast番組への出演を繰り返しています。

中でも一番目立ったのが、投開票直前の10月に配信された『ジョー・ローガン・エクスペリエンス』(The Joe Rogan Experience)という番組への出演です。

この『ジョー・ローガン・エクスペリエンス』というのは、おそらくPodcastとしては世界一の番組です。
チャンネル登録者が、SpotifyとYouTube合わせて約3200万人といわれています。

トランプ氏が出演した10月末のYouTubeの登録者数は1750万人だったのですが、11月中旬には1850万人。

この1カ月足らずで100万人ほど登録者数が増えているんですよね。

『ジョー・ローガン・エクスペリエンス』のホストはジョー・ローガン氏という方で、アメリカの「名物司会者」というような立ち位置の方です。

スーツを着ているようなニュースコメンテーター風の司会者ではなく、もともとプロレスの解説者で、プロレスの大衆的なカルチャーについて面白おかしく語って人気を博していった方です。

彼の番組にはさまざまな政治家や企業人、コメディアン、芸能人といった方々が多く出演しています。

今回の大統領選でトランプ氏を支えたことで話題になったイーロン・マスク氏も以前にジョー・ローガン・エクスペリエンスに出ています。

このジョー・ローガン氏は、「世界一稼ぐポッドキャスター」ともいわれています。

『ジョー・ローガン・エクスペリエンス』は、かつてはさまざまな配信プラットフォームで番組を配信していましたが、2020年にSpotifyとの独占契約が結ばれたときの契約金が、報道によると1億ドルを超えているとのことです。

当時のレートで約100億円。

Podcastで100億円稼げる世界があるのだと、私は度肝を抜かれた記憶があります。

その後、独占配信が解消されてさまざまなプラットフォームで聴けるようになっているのですが、2024年2月からは新たにSpotifyと広告に関する契約を結びました。

Spotify上でこのジョー・ローガン・エクスペリエンスを聞くと広告が差し込まれ、その広告再生数に応じて、ジョー・ローガン氏側に広告収入が入ってくる形態の契約です。

それが報道によりますと最大2億5000万ドルの契約ということです。