日中関係、これまで冷え込んでいたのが急に友好ムードに変わったように見えますが、どう捉えたらいいのでしょうか。北京の立山支局長が中継でお伝えします。
流れが変わった最大の理由は、トランプ政権の誕生です。中国では今、トランプ政権の誕生に備え、日本だけでなく、例えば、国境問題を抱えるインド、そして、経済的に厳しく対立していたオーストラリアなどとの間でも懸案を解決し、関係を安定化させようという機運が高まっています。
また、石破政権の誕生というのも大きな要素だと思います。中国では「石破総理は靖国参拝をしない」というのが大きな評価ポイントになっており、中国としては歓迎したい内閣だという位置づけになっています。
ただ、良いことばかりではありません。懸案の、▼日本人の拘束問題や安全の確保の問題、▼水産物の輸入再開などについては大きな前進はみられていません。
日本政府は今回の会談を来年の王毅外相の訪日につなげていきたい考えですが、「これまでマイナスだった関係がゼロに戻ったに過ぎない」と冷静に受け止める声も上がっており、来年以降、どのような関係を築いていくのかが注目されます。
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