「肺NTM症」という病気を知っているでしょうか。長引く咳やたん、もしかしたらそれは「肺NTM症」かもしれません。主な感染経路は、浴室のシャワーヘッドや台所の流し。ぬめりに生息する菌を吸い込むことで、感染する可能性があるといいます。
長引く咳やたん…それ「肺NTM症」かも?
この時期、注意が必要な「感染症」。厚生労働省によると、12月15日までの一週間に報告されたインフルエンザの患者数は9万4259人と8週連続で増加。
また、新型コロナの患者数も3週連続の増加となりました。
そんな「感染症」の症状で多く見られるのが「咳」ですが、長引くようならその症状、カゼやインフルエンザではない可能性があるのです。
「肺NTM症」という病気、知っていますか?
街の人
「聞いたことない、字も想像つかないです」
「聞いたことがないので、自分も気を付けなければと怖いです」
聞き慣れない「肺NTM症」。一体、どんな病気なのでしょうか。治療にあたっている医師に話を聞きました。

慶應義塾大学病院 感染制御部 南宮湖 医学博士
「(感染の原因は)非結核性抗酸菌という結核ではない抗酸菌になる。一方で(肺NTM症は)インフルエンザとコロナと違って慢性の経過になります。そのため咳や痰というのがずっと続くというのが大きな違い」

「非結核性抗酸菌」=NTMという菌に感染することで発症する「肺NTM症」。長引く咳や血痰、体重が減るなど、その症状は結核に似ているといいます。さらに…
慶應義塾大学病院 感染制御部 南宮湖 医学博士
「(Q.どのくらいのスピードで患者が増えているんでしょうか?)医療機関を対象に全国調査を行ったのですが、10年前に比べてさらに増加していることは間違いない」
患者数は最新の調査で人口10万人あたり19.2人と推定。2007年の調査から約3.4倍に上ります。