長野県内のガソリン価格は全国最高値の状況が続いてきましたが、19日からはさらに価格が上がる見込みです。
価格高騰を抑制するための政府の補助金が19日から段階的に縮小されるため、今後、さらなる値上がりが予想されています。

石油情報センターによりますと、12月16日時点の県内のガソリン1リットルの価格は、レギュラーの平均が185.9円と前の週より0.3円上がりました。
19週連続の全国最高値で、周辺の県に比べると、10円前後高くなっています。
ハイオクは197.1円と0.2円値上がりしました。
軽油は166.7円と前の週から0.4円値上がり、灯油も18リットル当たりの店頭価格が2114円で、4円の値上がりとなりました。

政府は価格の高騰を抑制するための補助金を、19日から段階的に縮小するとしていて、石油情報センターによりますと、ガソリン価格は1月半ばにかけて5円程度、2月の中旬ごろには現在に比べ10円程度値上がる見通しだということです。

小口記者:
「長野市のガソリンスタンドです。こちらではガソリンの値上がりを前に給油に訪れる車が後を絶ちません」
多くの車が「駆け込み給油」に訪れた、長野市平林のガソリンスタンド。
補助金の縮小を受け、19日から全ての油種で一律5円値上げし、レギュラーは看板価格で191円に、ハイオクは202円と、200円を超えるということです。
本久セルフ平林SS 安藤洋(あんどう・ひろし)さん:
「あすから値上げということで、その前の駆け込み需要はかなり多いと思います」
14日ごろから、訪れる車が増えたということで、18日も多くの人が満タンになるまで、給油していました。
男性:
「(値上げは)ちょっと痛いです、通勤で使っているので」
「ハイオクなんですよ、余計に痛いです」
男性:
「長野県高すぎるからね」
「できるだけ乗らないようにはしていますけど」
女性:
「もうちょっと下がってほしいかなと思います」
取材中、ガソリンスタンドに給油に訪れる車が途切れることはありませんでした。
一方、19日からの値上げを知らなかったという人も。
松本市惣社(そうざ)のガソリンスタンドを訪れた女性は、当初3,000円分を給油するつもりでしたが…
女性:
「そちらのお姉さんから明日から値上げするって教えてもらったので、満タンにして」
取材スタッフから値上げの話を聞き、急遽、満タンに変更しました。
お客さん:
「(手持ちが)7,000円しかないから3,000円くらいでいいかと思っていたんだけど、(5円の値上げは)びっくり。私はそんなに遠出しないからまだいいんだけど、遠出なさる方は大変ですよね」
このスタンドでは、19日からすべての油種で、1リットルあたりの価格を5円引き上げるといいます。
今後の動向は、店にとっても懸念材料です。

東石油 原佳範(はら・よしのり)代表:
「(この規模の値上げは)ここ10年くらいはなかったと思います。やっぱりお客さんが減るのが一番心配ですね」
店ごとに仕入れルートが違うため、近隣のスタンド同士でも価格には幅があるのが現状です。
東石油 原佳範代表:
「私どもは高めの価格を出しているので、安売りのところに流れてしまうようなことが予想されます」
利用し続けてもらうためにも、まずは、丁寧な接客とサービスで他店との差別化を図るつもりです。
全国一高い県内のガソリン価格。
政府による補助金の縮小は1月16日にもう一段階予定されていて、さらなる値上げとなる可能性があります。