荒木:
連戦があって、移動もあって、という厳しさもあるんですけど、メンタル的にもタフさを求められます。(世界バレーは)オリンピックよりも歴史があって、出場国もオリンピックの倍のチームが出場するということで試合数も多いですし、本当に強いチームしか勝てない、真の世界一を決める大会だと思います。
世界バレーが初めて開催されたのは1952年のソ連(現・ロシア)大会。その後バレーボールは、1964年の東京五輪で正式競技として採用された。
日本は過去3回(1962年、1967年、1974年)優勝していて、2010年には銅メダルを獲得。今回メダルを獲得すれば12年ぶりとなる。
当時メンバーだった荒木さんは、メダルを獲得した世界バレーが2年後のロンドン五輪につながったと話す。
荒木:
2010年の世界バレーで銅メダルを獲得したことでチームとして本当に自信がついたし、ロンドンオリンピックのメダルがより、現実的なものとなったのはありますし、大きなきっかけでした。
「パリでのメダル獲得」を目標に掲げる日本にとって、今年の世界バレーは2年後を占う大事な大会だ。
荒木:
本当に総力戦になると思います。(当時)いろんなメンバーが出る中、3位決定戦で本当に活躍したのはそれまでメンバーに入っていなかった選手だったので、そういった意味で本当にチームみんなが常にいい準備をして戦うってことが大事。
日本は昨年の東京五輪から大幅にメンバーが入れ替わっている。
荒木:
今回、新しい選手が多い眞鍋ジャパンで、選手がどれだけ活躍するかは未知数。チームが始動して初めての大きな大会になると思うんですけど、ここから良くなっていくと思いますし、この大会を通してどんどん強くなっていくと思うので、出場する選手みんながいい準備をして、いい戦いをして、チーム力をこの大会であげて、パリにつなげていってもらいたい。
メダル獲得へ荒木さんがあげるキーマン

荒木:
宮部(藍)選手の魅力は本当に高さですよね。もう手足の長さは、群を抜いてますし、ジャンプ力もあるので。高さは本当に日本の中でもずば抜けてる。攻撃はもちろんなんですけどやっぱりブロックの面で、彼女の高さが、チームを救ってくれるときがあるんじゃないかな。
身長181cm、スパイク時の最高到達点は3m09cmという宮部。最大の武器は手足の長さで、腕を伸ばすと2m40cmとネット(2m24cm)を優に超える。高さで劣る日本には大きな存在だ。
高校2年生で代表に初招集された宮部は卒業後にさらなる進化を求め、バレー大国アメリカへ留学。5月の合宿中にはオンラインで授業を受けるなどしながら、大学院を卒業した。
海外での取材や試合後のインタビューでは通訳を引き受けることもある。

アメリカの大学で、アメリカの代表監督だったヒュー・マッカーチョン監督のもとでプレーをしてますし、多分いろんなバレーをしてきた中で、すごく経験値も上がって、考え方もすごくアップデートされてると思う。この大会でキーになる選手。
今大会はアウトサイドヒッターとミドルブロッカーで登録されるなど幅広い活躍が期待される宮部。「今できる自分の全力をチームのために全部出して、どんな形でも勝ちに貢献したい」と意気込む。
日本は25日にコロンビアとの初戦を迎える。