2023年7月、札幌・すすきののホテルで首を切断された男性の遺体がみつかり、親子3人が逮捕・起訴された事件で、12日午前11時から母親の田村浩子被告(61)の7回目の裁判が開かれ、浩子被告への被告人質問が行われました。

◆『地獄は死んでから行くところではなく、今、目の前にあるんだね』
遺体の一部が入ったビンについて、浩子被告は「瑠奈に見せられて、寝床のすぐ近くに置かれた」「見たくないとは言えず、『万が一、うっかりぶつかって落とすといけないからどけてもらえないか』と言った」と説明しました。

遺体の頭皮の入ったザルとワイヤーは、遺体の頭部を見せられた後に浩子被告が買ったものだといい、「工作に使うと思っていた。ザルもおそらく、何かに使うと。事件と関係ないと思っていた」事件に使われて「衝撃を受けた。必要と言って急いで買いに行ったのにこういうことに使われた」と思ったといいます。

逮捕までの間、修被告と瑠奈被告のことを話し合ったかどうか聞かれると、「『どうしよう』とか、『どうにかしよう』とかは話してない。修被告に『地獄は死んでから行くところではなく、今、目の前にあるんだね』と伝えた」と、声を詰まらせました。

また、浩子被告は「誰かに助けを求めるレベルを超えた。警察に通報考えない。最愛の娘がしてしまった、やってはいけないものと思ってる。娘は親だと思っていないが、私たちには娘ですから、身内から通報して、警察に突き出すことはしようとはしてない」と話し、瑠奈被告については「スーツケースで歩いてる画像などがあって、交差点や信号機などカメラはあるため、すぐにわかると思った。警察も身近にきている感じがしていた。いずれ逮捕されると思ってた」と振り返りました。

田村浩子被告(61)(12日 廷内スケッチ 札幌地裁)