ある児童養護施設で暮らす子どもたちの日常を描いたドキュメンタリー映画『大きな家』が、12月20日(金)から全国で順次公開されます。同作は、施設で暮らす小学生から高校生までの10人の子どもたちの「日常」を長い期間をかけて丁寧に記録した作品です。
企画・プロデュースを手がけた齊藤工さん(俳優・斎藤工さん)と「14歳の栞」の監督としても知られる竹林亮監督が「ひるおび」のインタビューに応じ、作品に込めた思いなどを語りました。
――「大きな家」を企画したきっかけを教えてください
齊藤 僕がたまたま1日限りのイベントで児童養護施設を訪れた時に、帰りがけに ある男の子から、「ピアノを今度聞かせてあげるよ」って言われたんですけど、「今度…」って思ってしまって、そういう表情をしてしまったんですよ… そしたら、その子が何とも言えない寂しげというか、すごく「乾いた感じ」に一瞬でなった気がして、それが気になって、そこから行けるときは施設を訪れるようになったんです。
齊藤 なんか、彼らもやっぱり「また来た」「また来た」っていう度に、話してくれる物語があったりして、そんな最中、竹林監督の「14歳の栞」という、劇場だけで上映する、被写体を守りながら上映していくドキュメンタリーを見て、点と点が繋がって、監督に ご相談したというのが始まりです。
――最初に、齊藤工さんからオファーがきた時は どんな気持ちでしたか
竹林 そうですね、「14歳の栞」の公開直後に齊藤さんに声をかけて頂いたので、やはりドキュメンタリーって結構、本当に1年2年と時間がすごくかかるものなので、「これはすごいことになるな」と責任の重さを感じつつ、自分も、齊藤さんのことを以前からの付き合いで、すごく尊敬していたので、ご縁もあるので、ぜひ児童養護施設に お話を聞きに行きたいな…と思って、実際に行って、そこで職員の方々が本当に子どもたちの人生に向き合って働かれていて、子どもたちも、結構 声をかけてくれたりとかして、その様子を見て、ぜひカメラで日常を撮らせてもらいたいなと… その時に思ったという感じでした。
――ドキュメンタリーを撮る上で大切にしていることは
竹林 僕が今、すごく大事だなって思うドキュメンタリーの作り方っていうのは やっぱり被写体の方のことをすごく好きになって、本当に応援したいなという気持ちで撮って、映像を観た人が「その人」を好きになってくれるようなものを作りたいなと個人的には思いながらやっています。














