7日に、運命のJ2昇格プレーオフ決勝に挑む松本山雅。
その運営会社を率いるのが、4月に就任した45歳の社長・小澤修一(おざわ・しゅういち)さんです。
元・山雅戦士でもある、社長の奮闘を追いました。


シーズ終盤を迎えた、山雅のホームゲーム。

「こんにちは」


スタジアムの入場ゲートに、サポーターを迎える男性の姿がありました。

「勝ちますよ、きょうは!」
「勝ちましょう!」

小澤修一さん45歳。

株式会社松本山雅の社長です。

サポーターにも、知られた存在。

言葉を交わして、勝利への思いを共にします。

小澤修一社長:
「本当にありがたいです。こんな雨なのに、こんなに来てくれるんですよ。普通じゃないです」

小澤さんが山雅の社長に就いたのは、今年の4月。

就任1年目ですが、クラブとの関わりは今年でもう20年目です。

実は小澤社長、山雅の元選手です。

神奈川の大学を卒業後、静岡のクラブチームを経て、2005年に当時、北信越リーグ2部の山雅に加わりました。

小澤修一社長(当時):
「絶対今年は昇格してやろうという気持ちで」

背番号8、愛称は「オザッシュ」。

北信越2部から1部、そしてJFLへと2度の昇格を経験し、2010年に現役を引退しました。


小澤修一社長:
「Jリーグまでは行けなかったですけど、本当にたくさんの方に応援していただける環境の中でプレーできたことで、何かサッカー選手になることができたんだなって、僕自身は思えているので」

引退後は地元・横浜で就職先が決まっていましたが、熱いオファーを受け山雅の社員に。

育成・広報・営業、さらには今やおなじみの「喫茶山雅」の立ち上げにも携わってきました。

小澤修一社長:
「やっぱ何か恩返ししたいって、すごく本当にお世話になったクラブだったのでそう思って、自分の居場所っていうふうに今、もうなってるなっていうのはすごく感じますね」

「おはようございます」

試合前日に、小澤社長がやってきたのは、ホームスタジアムのサンプロアルウィンです。

「昨日の時点で、雨なので中止と変更している点がありますので…」

午前9時すぎ、社員が集まり、始まったのは、翌日に向けた打ち合わせ。

大雨予報のため、入念に段取りを確認します。

ミーティングが終わると、さっそく会場の設営がスタート。


「スポンサー看板を出す作業をします」
「前日にこうやってみんなで準備するのを昔からすごく大事にしてて。なんか一体感が生まれるというか」

毎試合、平均8,000人以上の観客を迎えるアルウィン。

前日からスタッフ総出で、準備にあたります。

スタジアムに来れば、社長であっても特別扱いはなし!

この日の担当は、ピッチサイドに立て看板を並べる、力仕事です。

小澤社長の働きぶりは?
業務サポート部 曽根原克朗(そねはら・かつろう)部長:
「働きぶり!?体動くんですよね。(社長になって)変わった一面と変わらない面と、もちろんあって、変わらないでほしいところは変わらなく…」
「いい回答です(笑)」

緑のサポーターで埋め尽くされた観客席を想像しながら…

協力して、作業を進めます。

小澤修一社長:
「すごくたくさんの方が協力してくれてホームゲームが出来上がってるっていうのは、やっぱり僕も裏方に入って初めて知った側面なので、やっぱり何か、ただ箱がここにあるから盛り上がってるんじゃなくて、いろんな人が協力してね、初めてあの熱狂的な空間が生まれるんだなっていうのは感じますね」