2日、JRグループが廃止すると発表した往復乗車券。往復の運賃が1割引きされる“おトクなサービス”はなぜなくなるのか。SNSでは「寂しい」「ダメージがでかい」など様々な声が上がっています。
おトクな「往復割引」廃止へ ネット予約の普及で購入減少
JRグループが12月2日に発表した乗車券の「往復割引」の廃止。SNS上では割引廃止を惜しむ声が相次ぎました。

SNS上での反応
「往復乗車券廃止に反対」
「小さい頃から帰省するためによく使っていた 廃止は寂しい」
「実家に帰るときに毎回使っていたのでシンプルにダメージがでかい」
一方で…
会社員(53)
「(新幹線に)10年以上、20年くらい乗ってますね」
――でも往復乗車券の存在は?
「知らなかったですね」
会社員(70代)
「初めて聞きました。600キロ行くんだったら飛行機で行っちゃいますね」
知らない人も少なくないJRの「往復割引」は、片道601キロ以上の区間を往復する場合に運賃が1割引きになるサービスです。
実際、どのくらい安くなるのでしょうか。

例えば東京から広島を往復した場合、片道の乗車券1万1880円を行きと帰りそれぞれで購入したら2倍の2万3760円になります。それが往復割引では1割引きとなるので2万1380円で、2380円お得になります。
主婦(50)
「往復で1割引きですよね?あんまりお得感を感じない」
女性(19)
「少しでも安くなるんだったら、お得かなって思います」
往復割引を過去に利用 会社員(60)
「(往復割引を)使ったのは5年ぐらい前に東京駅から新青森まで。その時は、一緒に行った叔母が飛行機が大嫌いなので、新幹線にしました」
割引対象となる601キロを超える・超えないか、その境界の駅ではこんなことも。

東京から新神戸までの場合、乗車券は片道9460円、往復では2倍の1万8920円になります。これが隣の西明石までとなると東京から601キロ以上になるので往復割引の対象となり、新神戸よりも1300円安くなります。こうしたことから、新神戸までの乗車でも往復の乗車券は西明石まで購入するという人は少なくありません。
ただ、JRグループは往復割引を2026年3月で終了すると発表。販売終了の理由について、交通系ICカードやネット予約サービスの普及で販売枚数が減ったためとしています。

登録者数115万人、旅行系YouTuberの「スーツ」さん。往復割引を数多く利用し、全国の鉄道の魅力を発信しています。お得な「往復割引」はなぜなくなるのか?スーツさんに詳しく解説してもらいます。