中村哲さんから学んだこと

さらに、去年から母校の高校で教壇に立つようになりました。
この日、授業で問いかけたのは、「人はなぜ学ぶのか」。

グループに分かれて話し合った生徒たちは、それぞの意見を発表します。
生徒「幸せになろうと」
杉山大二朗さん「どうやったら幸せになりますか?」
生徒「社会の色んな事を知って自分の知識をあげていくこと」
生徒「幸せに生きるためです」
杉山大二朗さん「他にはどんな話が出ました?」
生徒「異文化との交流をするためとか、社会に出て恥がないように、自分が恥ずかしい思いをしなくていいように学ぶ」
「自分の幸せ」を願う生徒たちに対し杉山さんは、中村さんとの活動から学んだ大切なことを伝えます。
杉山大二朗さん「この先生、中村哲さんね、50歳60歳過ぎてもずっと勉強しているんです。難しい仕事、設計図、そして監督全てこの先生は独学でやったんです。自分がまず幸せになったら今度は社会にいる困っている人を助けてほしいんですよ。そのために勉強しているんです。この先生は自分の幸せのためというよりも人が幸せになることが何より嬉しいんです。そんな人がいるんです、世の中に」
戦乱と干ばつに苦しむアフガニスタンで医療支援を続けながら、25キロ以上にもおよぶかんがい用水路を完成させた中村哲さん。
その思いは、生徒にも届いたようです。
生徒「自分で努力して行動できる人はすごいなと思います。自分は消防士になりたいので、色んな知識を入れて多くの人を助けたいと思います」
杉山さんは、「人の幸せ」を願って努力を重ねた中村さんの姿をこれからも語り継いでいきたいと話しています。
杉山大二朗さん「ごく身近に見てたらそこら辺にいるごく普通のおっさんというか、九州のおっさん。そんなおっさんでも努力して命がけで命を削ってまで深夜寝ないで設計図にらんで。中村哲も一人の人間であり、また非常に人間っぽかったというか、でもあの人は努力で切り開いていった、あれだけの人を助けたということは伝えたいですね」
杉山さんはそんな中村哲さんの功績を伝えようと当時の体験を元にした本を出版。
現在は、新たな書籍の発行に向けて執筆作業を進めています。














