9月の3連休お出かけを考えている方も多いと思います。富山県外にも近くてお得に楽しめる県民割のプランがあるんです。歴史ある街でほっと一息、美味しいものも食べられる飛騨市に注目しました。

富山市から車でおよそ2時間。まずは飛騨市神岡町で中世の歴史体験です。

室町時代から戦国時代にかけて北飛騨を治めていたといわれている武将・江馬氏の館。

記者:
「開放的なお庭ですね」

ガイド:
「これは室町時代につくった庭になります。ここに昔江馬のお殿様が住んでいたという言い伝えで。あるきっかけでここを掘ることになったので、まずここから試し堀りをしました。そしたらほとんどこの通りに(石が)出てきたんですね。大変貴重なものですね」

室町時代の武家屋敷を復元したこちらの庭園。国の史跡、そして名勝にも指定されています。

ガイド:
「ここは一般のお客さんも自由に使って会食もできます。お酒も飲めます」

記者:
「それってすごく珍しいですよね?」

ガイド:
「こんなところ日本にないと思います」

食事もできるというのです。出てきたのは飛騨の郷土料理。

記者:
「国の史跡で、飛騨の郷土料理・蒸し寿司をいただきます」

高級感あふれる器は飛騨の伝統工芸品「飛騨春慶」です。

記者:
「おいしい。あたたかいです。酢飯がふっくら蒸しあがっていて、上の卵焼きはほんのり甘い味付けでおいしいです。この景色込みで中世にタイムスリップしたような気分になりました」

風情ある庭園を眺めながら、お殿様気分を味わえるこちらのランチプランは通常おとな1人4000円のところ、2000円で楽しむことができます。

岐阜県の県民割「遊び・体験半額キャンペーン」の予約は「VISIT(びじっと)岐阜県」のサイトから申し込みできます。

プランの数は85も。(8月30日現在)飛騨牛ランチや人力車遊覧、旧国鉄神岡線を走る「ガッタンゴー」の旅などお得なプランが目白押しです。

一方、ブロック割を使った宿泊プランも充実しています。飛騨の情緒ある落ち着いた雰囲気を味わいたい人にはこちらのお宿がおすすめ。

「SATOYAMA STAY NINO―MACHI」です。「100年後の町並みをつくる宿」をコンセプトに飛騨の木造建築を生かした造りが特徴です。

SATOYAMA EXPERIENCE 山田慈芳さん:
「こちらが築120年の蔵を改装した離れになります」

記者:
「あー、素敵ですね」

信楽焼のゆったりとした浴槽は、旅の疲れを癒やしてくれること間違いなし。

2階のベッドルームも心地よい木の香りが漂います。たんすや和紙畳など、飛騨に古くからあるものにこだわりました。

SATOYAMA EXPERIENCE 山田慈芳さん:
「古川では120年前くらいに大きな火事があったんですね。800軒くらいが焼ける火事が。ほとんど焼けてしまったんですけども。その時に、この窓が昔からの窓なんですけれども、こちらから多分火が入って焼け跡があったんですね。その名残りをちょっとここに残してるんですけども。火事もくぐり抜けて生き残ったんです」

記者:
「そんな歴史も感じられるんですね」

そして朝食も飛騨づくし。飛騨の「こも豆腐」に、寒干し大根。使用している食材はすべて地元産です。

SATOYAMA EXPERIENCE 山田慈芳さん:
「ここに来れば飛騨の食に触れられたり小物に触れられたりこういうところに使っている木でさえも岐阜県の木をなるべく使っているので、自分の家に帰ってきたような気分で飛騨を味わっていただければと思っています」

飛騨の魅力が随所に散りばめられたこちらのプランは1泊朝食付きで、通常2万1000円のところ県民割を利用すると1万6000円に。さらに、2000円分のクーポン付きです。

続いてのプランは題して「飛騨人の心に触れるまちあるき」。

地元を知り尽くしたガイドに案内してもらいながら飛騨古川のメインストリートへ。

ガイド:
「この町は計画的に作られた城下町ですから、何にもないところに町をつくるんですね。最初に水を引く。その用水がここに430年前に作られた川なんです」

町の中心を流れる瀬戸川沿いをのんびりと散策。

白壁の土蔵や寺の石垣からも、かつての城下町の風情が感じられます。

記者:
「鯉多いですね」

ガイド:
「1000匹ほどいるんです」

記者:
「1000匹も?」

色とりどりの鯉が訪れた人々を出迎えてくれます。

別名「高山の奥座敷」とも称される古川。司馬遼太郎も自身の紀行文で絶賛したといいます。その美しさの訳を聞くと―。

ガイド:
「飛騨には『祭りやわい』という言葉があります。祭りのために準備をするという意味でございます。今日のように観光なんて考えがない時代から古い昔から町並みを美しくする心がけができていた」

古川を語るうえで欠かせないのが、400年以上続く春の祭礼「古川祭」です。

毎年4月19、20日に開催され、この日は学校もお休みに。

地元の祭りへの想いもひときわで、30年前に「飛騨古川まつり会館」が誕生しました。

臨場感あふれる祭りの様子を4Kシアターで体感したり、実際に使用されている豪華絢爛な屋台を間近に見たりすることができます。

ガイド:
「私たちの自慢はこれだけでも大変な祭りなのに、尚かつこれがあるというのが古川祭の特徴。起こし太鼓」

祭りの目玉はさらし姿の男たちが激しくぶつかり合う「起こし太鼓」。町中が熱気に包まれるといいます。

ガイドの熱い説明を聞いたり、迫力ある映像を見たりして会館に訪れた人も祭りに参加したような気分になれますよ。

飛騨市役所観光課 石原伶奈さん:
「飛騨市の魅力はゆったりとした雰囲気とあたたかい人が魅力だと思っています。アクセスもしやすいと思いますので、私たちも富山に沢山遊びに行くんですけど富山の方も沢山来てくださったら嬉しいなと思います」

富山から少し足を伸ばして、情緒あふれる美しい飛騨の魅力をお得に体験してみてはいかがですか?