老舗食品メーカーが出す「レシピ本」が増えています。中には、発売前から話題になるものも。

レシピ本出版のきっかけは“危機感”

『主婦の友社』ライフスタイル編集部 木村晶子さん:
「9月に予約を開始したんですけどSNSの反響がとても大きくて、料理レシピ本として異例の“発売前重版”が決まりました」

発売前から注目されていたのが、練り物で有名な『紀文食品』の初となるレシピ本「紀文がかなえる ちくわ・はんぺん・かまぼこの楽しい世界」(1760円/主婦の友社)。

練り物のアレンジレシピが50種類以上、さらに「ちくわは、なぜ穴があいている?」など練り物の豆知識まで掲載!
しかし一体ナゼ、老舗メーカーが“練り物だけ”のレシピ本を出すことにしたのでしょうか?

『紀文食品』営業企画部長 高柳謙一郎さん:
「練り製品について調べたところ、購入者のうち50代以上が約8割、30代以下が1割未満と、かなり危機感を覚えていまして…」
(※2023年「練り製品」全国年代別購入金額構成比/沖縄除く ※出典:(株)インテージ SCI 2015年〜2023年全国/沖縄除く)

ちなみに、若い世代に「紀文」の文字を見せて社名の読み方を聞いてみると…
「のりふみ?」(20代男性)
「きもん?」(30代女性)

高柳さん:
「なかなか社名を覚えてもらえない。かなりショック、危機感を抱いている」

そこで認知度アップを目指し、“練り物だけの”レシピ本を出版したというワケ。
実は最近、「若い世代にも興味を持ってもらうため」に、
『井村屋』が「ゆであずきレシピ」、『カンロ』が「カンロ飴レシピ」、さらには『桃屋』が「ご飯のお供レシピ」と、レシピ本を出す老舗食品メーカーが増えているんです。

かまぼこで“なんちゃって海鮮サラダ”

では、どんな練り物レシピがあるのか?
まずは、たった2工程でできる「かまぼことカラフル野菜のさっぱりレモンオイルあえ」。

材料は、
▼かまぼこ▼アボカド▼ミニトマト▼バジル▼オリーブオイル▼レモン汁▼塩▼こしょう
【1】かまぼこ・アボカド・ミニトマトを食べやすい大きさにカット
【2】オリーブオイル・レモン汁・塩・こしょうをかけて軽く混ぜ合わせ、バジルを添えたら完成
白身魚が原料のかまぼこを使うので、これだけで海鮮サラダの風味になるんです!

THE TIME,マーケティング部 原千晶部員:
「こんなに洋風の味と合うんですね。食感も楽しめるし、サッパリしているけど、ちゃんと魚の旨みもあります」