綿は半永久的に使えるので 何十年と使われていたのが生まれ変わる

それでは、なぜ、「大村ふとん」は、営業を続けることができているのでしょうか?

「大村ふとん」を長年利用している平田房子さん。

布団の中の綿を取り出してほぐし、ふかふかの状態に戻す「布団の打ち直し」のほか、こんな依頼もしているといいます。

(大村ふとんを長年利用 平田房子さん)
「うちが本家というのもあって、押し入れは全部布団だらけだったんですよ。そのうち、どんどんみんなが来なくなったりしてて、余ってたので、こちらに持ってきて、打ち直して座布団とか、昼寝用座布団を作ってもらったり」

使わなくなった布団を打ち直して、「座布団」や「ペット用の布団」を作っているほか、こたつ用の布団も生活スタイルに合わせて、何度も打ち直しているそうです。

(大村ふとんを長年利用 平田房子さん)
「昭和55年に結婚したんですけど、そのころって婚礼布団と婚礼座布団をすべて親が作って持たせたというのがあるので、そういうのを捨てるっていう感覚がまずない」

大村ふとんでは、こうした布団の「打ち直し」が店の売上の6割を占め、経営の柱になっています。

(大村ふとん 曾我部千加社長)
「綿は半永久的に使えるので。全部これ、お客さんが何十年と使われていたのが、こうして生まれ変わるんです」

(大村ふとんの職人 松ケ迫文代さん)
「今の時代のSDGs、ずっと、繰り返し、繰り返し、使える」