大型で強い台風14号が20日未明富山県内に最接近しました。県内で大きな被害は確認されていませんが交通機関が乱れるなど影響がありました。

記者:
「午前3時の富山市内です。強い雨と風が吹きつけています」

富山県内は未明から雨と風が強まり、富山では最大瞬間風速20.8メートル、八尾では25.3メートルを観測しました。

19日夕方の降り始めから20日午後5時までに降った雨の量は、富山で73.5ミリ、高岡市の伏木で63.5ミリ、八尾で88ミリなどとなっています。

始発から運休していたJR高山線、城端線、氷見線などはいずれも午後1時までに運転を再開しましたが、北陸エリアへの影響は1万1000人を越えるとみています。

記者:
「富山市の小学校では台風の影響で臨時休校となっています。登校時間になりましたが児童の姿は見受けられません」

富山市や滑川市など6つの市町村で小中学校を臨時休校したほか、自治体も登校時間を遅らせるなど対策をとりました。

また20日の県内は季節はずれの暑さとなった19日から一転、肌寒い1日となりました。日中の最高気温は富山で20℃と、10月下旬並みとなりました。

記者:
「午前8時半過ぎの石田浜海水浴場です。雨風ともに小康状態ではありますが、立て続けに白波が押し寄せています」

20日は日中も北よりの吹き返しの風が強く、海ではうねりを伴った高波が続き波浪警報が出されていましたが、午後4時ごろ注意報にかわりました。

石田フィッシャリーナでは船を防波堤内や陸上に移動させていたため、被害はなかったということです。

一方、魚津市六郎丸のリンゴ農園・味良寿園では…。

味良寿園 伊東幹治さん:
「ほとんど被害はなかったです」

甘みと酸味のバランスがよく、濃い赤色が特徴の品種「秋映」が収穫の時期を迎え落下被害が心配されていましたが、風対策などが功を奏し、被害はほとんどなかったといいます。

味良寿園 伊東幹治園主:
「もう本当に枝折れたりとか木が倒れたりとかまで想定していたんですけど、意外とどこも枝も折れていないし、実もほとんど落ちていない状態なので、本当によかったなと」

また、このリンゴ園ではこれから収穫の最盛期を迎える「ふじ」や「信濃ゴールド」なども育てていて今後の天候についても不安をにじませます。

味良寿園 伊東幹治園主:
「とりあえずひとまずほんとほっとはしていますけど、この後もう台風来なければいいなと思っています」

一方、富山市によりますと公民館の屋根瓦や柵が破損するなどの被害があったということです。