判決を前に「異例の保釈」決定していた
今年7月、大阪拘置所から出てきた今西さんは、傷害致死という重い罪で一審で有罪判決を受けながら控訴審の判決を前に異例の保釈が決まりました。外の世界を見るのは約5年半ぶりです。
(今西貴大さん)「(刑務官に)『今から扉を開けるからな』と言われて開いた瞬間に光がいっぱい入ってきて、びっくりしました。こんな明るいの久しぶりに見たわと。(外の景色が)めっちゃ懐かしいです。いっぱい色があるから目がすごい」
今西さんは子どもを虐待して死なせた親という汚名を着せられてきました。2017年9月に結婚した今西さん。妻(当時)の連れ子だった希愛ちゃんを養子にしました。結婚前から、よく面倒を見、「パパ」と言って懐いていたといいます。
(今西貴大さん)「出会った時は1歳だったから歩き出したくらいやって、公園はほぼ毎日いってたから、記憶には強く残ってます」
異変が起きたのは2017年12月のある夜でした。体調が悪かったという希愛ちゃん。妻は外出中で今西さんが自宅で一人で面倒を見ていました。一緒に布団で転がっていたところ、突然「うっ」と声を出し身体を硬直させ、呼吸をしなくなったといいます。
(今西貴大さん)「考えれば考える程リアルだから、あまり思い出したくない。両手の中で一気に状態が変わったから頬を叩いた時の感触も覚えているし、心臓マッサージをした時も覚えているし、救急車に乗ったのも覚えています」
今西さんは自ら119番通報。希愛ちゃんは病院に搬送され、一旦は蘇生したものの一週間後に亡くなりました。警察は死亡から約1年経って今西さんを逮捕。今西さんは何らかの方法で希愛ちゃんの頭に暴行を加えて死亡させた罪などに問われることになりました。
一貫して無実を主張しましたが、2021年、一審・大阪地裁は「被告人を懲役12年に処する」(裁判長)
今西さんの暴行により出血を伴った脳の損傷を負わせ心肺が停止した、と認定。今西さんは即日控訴しましたが、拘置所の独房に勾留され続けることになりました。