APEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議出席のため、ペルーを訪問中の石破総理は、中国の習近平国家主席と初めて会談し、「戦略的互恵関係」を推進することなどを確認しました。
けさ、習主席が待つ場に姿を見せ、握手を交わした石破総理。習主席がわずかに笑みを見せる一方、石破総理は険しい表情で、目を合わせることもありませんでした。
石破総理
「(日中)両国の間には、発展に向けた大きな可能性が広がっていると同時に、多くの課題や懸案が存在しております」
会談で石破総理は、中国軍が日本周辺で活動を活発化させていることに深刻な懸念を伝えたほか、中国の深センで起きた日本人男児の殺害事件に言及。
習主席は「日本人を含む外国人の安全を確保する」と応じたということです。
また、福島第一原発の処理水の放出を受けて、中国が輸入を停止している日本産水産物をめぐっては、“基準に合致した水産物の輸入は再開する”とのこれまでの合意を実施していくことで一致しました。
両国は「戦略的互恵関係」を推進することなどを確認していますが、中国側としては、アメリカのトランプ次期大統領が中国からの輸入品に60%の関税を課す考えを示すなど、米中対立の激化が予想される中、日本と一定の関係を築きたい狙いがあるものとみられます。
中国外務省の発表によりますと、会談で習近平国家主席は「中国の発展は世界にとってチャンスであり、日本など隣国にとってはなおさらだ」と強調しました。
「両国の経済的利益とサプライチェーンは深く融合しており、協力関係を堅持すべきだ」と述べ、アメリカなどが主導する経済の切り離し、いわゆるデカップリングに日本が加担しないよう、くぎを刺しました。
また、「台湾など重大な問題を適切に処理し、意見の食い違いを建設的に管理するよう希望する」と述べ、アメリカなどとともに台湾問題への関与を強める日本をけん制しました。
注目の記事
「謎の光る帯」上空で目撃 明け方に揺れるその正体は…専門家に聞いてみると 鹿児島・姶良市

今シーズン「ノロノロ台風&迷走台風」多発か さらに勢力は去年より増す可能性も 海水温の上昇だけでなく“偏西風”にも理由があった 備えるため「予報円」正しい理解を tbc気象台

富士山噴火 その時、大量の火山灰が降ると…「人の流れ、物の流れが滞ってくる」 専門家が指摘する準備と対策

「壊滅的な気温上昇」それでも進まぬ再生可能エネルギー... あくまで“民間事業”かそれとも“支援”か 問われる国の再エネへの本気度【サンデーモーニング】

「3行超えたら威圧感」「その絵文字は怖い」令和7年のSNS作法 あなたはついていける?「インスタは顔にモザイクがカワイイ(*´ー`*)」え??【原田曜平教授も解説】

ラオスで広がる日本人“児童買春ツアー”の闇 授業の合間に呼び出され…性的搾取される少女たち
