九州南部や南西諸島に分布するソテツ。奄美地方では、その実を食用とするなど古くから親しまれていますが、そのソテツにいま、壊滅的な被害が広がっています。

ソテツは、国内では九州南部から南西諸島に分布する裸子植物です。年間を通して緑の葉をたたえる姿に南国情緒を感じる人もいるかもしれません。

主に観賞用として世界中で育てられていますが、デンプンが多く含まれていることから奄美地方では食糧難の時代に、食べられてきた歴史があります。

およそ50年前、ソテツの実=奄美の方言でナリを収穫し、粥を作っている様子です。ナリには毒があるため実を砕いた後にしっかりと水にさらす必要があります。

ナリを食べる文化は、今でも残っています。