7月の記録的な大雨で被災した最上町の温泉旅館が、およそ3か月半ぶりに営業を再開し、心待ちにしていた多くの客で賑わいました。
最上町瀬見温泉にある老舗旅館・観松館(かんしょうかん)です。きょう、およそ3か月半ぶりの営業再開となりました。


7月の記録的な大雨で、温泉街の裏側にあるスキー場跡地が崩れ、観松館は大浴場や浄化槽が壊れるなど甚大な被害を受け、休館を余儀なくされました。


従業員やボランティアが復旧作業を行い、きょう、ようやく再開となりました。
「本日はありがとうございます!いらっゃいませ!」

きょうは、再開を知った宿泊客が県の内外から次々と訪れ、従業員たちは笑顔で迎え入れていました。

宮城から訪れた人は「以前来た時にまた来ようと思っていた。やっと来られるかなと思ってネットを見たら(営業が)きょうからだったので。これからも頑張ってもらわないと」

京都から訪れた人は「いろんな災害がありすぎて、能登とかでも大変だと思うが、お客さんがたくさん来られることが復興になるかと思う」

ゆめみの宿観松館 高橋裕 社長「とても嬉しいです。従業員が一生懸命復旧・営業再開に向けて頑張ってくれたことにまずは感謝をしている」

「ボランティアに来てくださった方や、支援してくださった方が本当にたくさんいらっしゃいましたので、感謝の言葉を伝えたい。お風呂は一旦は土砂にまみれてしまったんですけれども、本当にきれいになりましたし、紅葉の景色も今一番きれいな時期なので、そういったところを楽しんでいただきたい」


きょうは70人ほどの予約があり、部屋のおよそ7割が埋まっているということです。
観松館の被害額は、設備の修理や予約のキャンセルに伴う売り上げの損失などおよそ3億5千万円にのぼり、再開した後も災害は大きな爪痕を残しています。

