後輩たちからも慕われながら、現役最年長野手としてチームを支えてきたベテラン。しかし金城さんは今年、新たな道を進むことを決めました。

今年7月に行われた都市対抗野球。10年ぶりの出場を果たした沖縄電力は開幕戦で、去年の優勝チーム、トヨタ自動車と対戦しました。

試合は1点を争う好ゲーム、9回2死満塁と絶好のチャンスで金城さんに打席が回りました。

▽金城長靖 選手
「あの大事な場面で僕に回ってきたのも運命。打席に入る前から、これ打たなかったら引退だな、って。自分の中でも、思ったものがあった」

結果はファーストゴロ。

「走りながらここが限界かな思いましたね」

石垣島の少年野球チームが原点だった

小学3年生のとき、島の小学生が集まったチーム「八島マリンズ」で始めた野球。中学時代の八重山ポニーズでは日本一に輝き、世界大会にも出場。

激しく檄を飛ばす、伊志嶺吉盛監督のもと、白球を追いかける青春を過ごしました。

「オールジャパンに選ばれたときが本当に分岐点というか。斎藤佑樹、田中将大のレベルの高さを見て、“今(プロに)行ったらダメだな” と思って。やっぱり今思えば、これだけ社会人で長く野球出来たので、正解だと思うようにしてます」