為替はドル高・円安基調に? どうなる日本経済

藤森キャスター:
トランプ氏が次の大統領になり、今後の4年間はどうなるのでしょうか。
【トランプ氏の主要な政策】
<関税>
●輸入製品に10%~20%
●中国には60%
<税金>
●法人税率の引き下げ
●個人所得減税など「トランプ減税」恒久化
<気候変動・エネルギー>
●パリ協定からの再度脱退
●化石燃料の生産拡大 コストダウン
輸入製品に10%~20%の関税をかける、中国には60%…と、かなり思い切った政策ですが、本当にやるのでしょうか。
渡辺靖 慶應大学教授:
もしかすると選挙中のいわゆるブラフかもしれません。
ただ、関税政策は大統領の権限でできないことはないので、本当に中国に60%の関税をかければ、中国も黙っていないでしょう。相当な貿易戦争になると思います。
藤森キャスター:
トランプ氏は散々、バイデン・ハリス政権の物価高について批判を強めていました。こういった関税政策や税金の引き下げは、物価高を招くことになるのではないかと専門家が指摘しています。
佐藤祥太 TBS経済部デスク:
関税について前回は、中国や、競争力が比較的ある日本を含めた国を狙っていました。しかし今回、トランプ氏は幅広く関税をかけると言っており、そうすると物の値段が上がってくる可能性が高いです。
また、減税すると景気がよくなり、景気がよくなると金回りがよくなり、物の値段が上がる可能性があります。散々インフレを批判していた割に、インフレを呼び起こすような政策をするというところで辻褄が合っていないのですが、この矛盾についてはトランプ氏らしいというか、説明はされていません。
藤森キャスター:
日本への経済の影響は、どうなるのでしょうか。

佐藤祥太 TBS経済部デスク:
6日の昼過ぎごろからトランプ氏が優勢だということが意識され、日本も株高になり、円も154円台半ばに。NYダウも4万2000ドル前半ぐらいまで上がっています。
当面はトランプ氏が掲げる規制緩和などに対する期待感で、株価は分野別ですが上がるところも多いと思います。為替はドル高・円安が基調になってくるのではないかとみています。