世界の「無形文化遺産」

ユネスコの無形文化遺産には世界では、フィンランドの「サウナ」、スペインの「フラメンコ」、フランスの「フランス料理」、中国の伝統医学「鍼灸」などがあります。

これまでに登録された日本の無形文化遺産は、2008年の「能楽」「浄瑠璃」「歌舞伎」、2013年の「和食」2016年の「山・鉾・屋台行事」などがあります。

今年、「伝統的酒造り」が登録されれば23件目となります。

「日本文化の根底を支える技術」

国がユネスコに提案した「伝統的酒造り」の概要では、「酒は儀式や祭礼行事など幅広い日本文化の中で不可欠な役割を果たしており、その根底を支える技術と言える」

また、「酒を造るプロセスは杜氏・蔵人たちのみならず、広く地域社会や関連する産業に携わる人々に支えられている」「酒造りを通じた多層的なコミュニティ内の絆がある」としています。

製造業者は半減

国内の清酒製造業者数は、2000年は1977人でしたが2022年は1036人となり、20年ほどで半分に減少しています。

ユネスコの無形文化遺産のそもそもの目的は「存続の危機にあるものの保護」です。

「伝統的酒造り」は12月上旬にパラグアイで開かれるユネスコ政府間委員会で正式登録される見通しです。