弁護側が主張「敦子被告と『霊媒師JUN』は別人」

一方、争点を巡り弁護側の主張は検察と真っ向から対立した。直哉被告の弁護人は「敦子被告と『霊媒師JUN』は別人」と指摘。「直哉被告はあくまで心酔する『霊媒師JUN』の指示を受けて隆一さんの殺害に至っていて、敦子被告と共謀した認識はない」と述べた。

このほか、「直哉被告は昔から霊的な存在が見えていて、何らかの精神疾患を抱えている可能性がある」などとして、犯行当時、責任能力に問題があったと主張した。また、敦子被告の弁護人は、「敦子被告は殺害の指示を出していないし殺意や殺害の動機もない」と話した。

判決は11月25日

2人の裁判員裁判では合わせて11回の公判が開かれる。証人尋問には直哉被告の実母や敦子被告の元夫などに加え、2人のスマホの解析を行った警察官も出廷する予定だ。隆一さん殺害の首謀者は一体誰なのか。そして、殺害の指示を出したとされる「霊媒師JUN」の正体は。

複雑怪奇なこの事件、11月25日の判決公判までに、全ての真実が明らかになるのだろうか。