従業員はシフトで「糸島勤務」 本多被告の世話をさせられていた
判決によると、当時従業員として、本多被告の経営するペットショップに勤めていた女性(当時22)は、本多被告の寝室で抱きつかれ、服を脱がされ体を触られたりなめられたりした。
書斎でも服を脱がされ尻や胸をなでまわされた。
女性はなぜ、本多被告の自宅で被害を受けたのか。
ペットショップ従業員だった女性(当時22)
犯行は勤務中のことです
検察官
どういう勤務?
ペットショップ従業員だった女性(当時22)
会社で「糸島勤務」と呼ばれる勤務に入った時です
本多被告は、福岡県糸島市の自宅で、従業員に朝食の支度や着替え、掃除など身の回りの世話をさせていた。「糸島勤務」と呼ばれ、シフトが組まれていた。
女性(当時22)は、ペットショップに勤めてから2か月後、2回目の「糸島勤務」に入った。
最初に被害にあったのは、午前7時45分ごろ本多被告の自宅に着いたあと、朝食の支度を終え寝室で本多被告を着替えさせていた時だった。
ペットショップ従業員だった女性(当時22)
着替えが終わったあとに抱きつかれて、胸に顔をこすりつけられました
顔は胸に密着している状態でした
検察官
押しのけたり振り払ったりすることは?
ペットショップ従業員だった女性(当時22)
していません。入社当時から、
先輩スタッフから「オーナーの言うことは絶対だから逆らっちゃいけないよ」
「逆らったらクビにされる」と言われていたので、
ショップの仕事自体は好きだったので急に辞めさせられたりするのが怖くて
抵抗できませんでした。
気をそらせるために「ご飯ができていますよ」と言いましたが
すぐにはやめてくれませんでした。
この日、女性は3回にわたって、わいせつ行為を受けた。2回目は、本多被告の書斎だった。
ペットショップ従業員だった女性(当時22)
書斎のスペースにオーナーから呼ばれて行ったらズボンを下ろされて
お尻をなでられたり、服をまくし上げられて胸を触られたりしました
検察官
抵抗は?
ペットショップ従業員だった女性(当時22)
「嫌です」「やめてください」と聞こえるように言いました。
ズボンを下げられたのでもとに戻そうとしました。
上げようとしたらまた下げられて服の中に手を入れられたりしました。
検察官
どんな気持ちでしたか?
ペットショップ従業員だった女性(当時22)
触られるのが気持ち悪くて
何でこんな風にされるのか分からなくて混乱していました
3回目は寝室で「添い寝をしなさい」
ペットショップ従業員だった女性(当時22)
オーナーから「添い寝をしなさい」としつこく言われて
断ってもずっと言われるので、一旦近くに行けば満足してくれるかなと思い、
ベッドに端に座ったら倒されてそこから服を脱がされたりしました
女性は、寝室で下着を脱がされ体を触られた。
夕食の支度、風呂の準備、後片付けなどを終え、女性が本多被告の自宅を出たのは午後10時ごろだったという。
帰宅後、先輩の従業員に相談しようとしたところ、「胸を触られたとかは絶対言うなよ」と言われ、女性は「口止めされたと思った」。
検察官
どうして逃げたり通報したりしなかったのですか?
ペットショップ従業員だった女性(当時22)
逆らうな、機嫌を損ねるなと言われていて、
ショップの仕事自体は好きでやっていたし、先輩方もいい人なので、
糸島勤務がなければペットショップの仕事は好きだったので、
機嫌1つでクビにされるのは・・・せっかく決まった仕事だったので